< Back Nunber >

CONTENTSにもどる
No1 子どもの育ちと生活リズム No2 現代社会と子どもの育ち No3 子どもが育つとは No4 無意識の興奮
No5 子どもの育つ力 No6 子どもの育つ力 2 No7 子育てって大変? No8 子育てって大変? 2
No9 子育てって大変? 3 No10 子育てって大変? 4 No11 食べることで育つもの No12 食べることで育つもの 2
No13 子どもは風の子 No14 首がすわるとは・・・ No15 這い這いを考える No16 這い這いを考える 2
No17 子どもと一緒 No18 子どもの育つ力と環境 No19 子どもの育つ力と環境2 No20 子どもの育つ力と環境3
No21 子どもの育つ力と環境4 No22 ことばの科学 No23 ことばの科学 2 No24 荒れる子
No25 発達障害 No26 発達障害 2 No27 発達障害 3 No28 テレビの脅威 1
No29  テレビの脅威 2 No30  テレビの脅威 3 No31  テレビの脅威 4 No32  テレビの脅威 5
No33  テレビの脅威 6 No34  子どもが見えますか?  No35 今子どもが危ない  No36 感情の起伏の激しい子@ 
No37 感情の起伏の激しい子A  No38 子どもの育ち No39 水の事故 No40 感情の起伏の激しい子B

 

 さて先日KRY山口放送の「はつらつ山口っ子」(山口県の主催の子育て支援番組)の製作検討会があり(私もその製作委員です)、いろんな分野の先生とKRYスタッフが顔をそろえました。この検討会で番組の内容や企画について話し合うわけですが、そこで「最近のお母さんっていろんな会に行っても私語が多いよね。それにこちらの言うことを聞いてないし・・・」という意見が出ました。それにはどの先生も思い当たる節があるのか、その話題でちょっと盛り上がりました。
 それらの話の中で、山口放送が入園式や卒園式を取材で訪れたいくつかの園や小学校で、式が始まる時間となり司会が「ただいまより○○式を始めます」と宣言した後も保護者が「ザワザワと静かにならず、園関係者が「今から始めますから静かにして下さい」とお願いする場面に遭遇したという意見もありました。
 またさらに「壇上で園長や校長・来賓の方々が話しているのにもかかわらず携帯でメールを打ち続ける保護者も多数見受けられる」との意見もありました。
 (それを聞きながら我が園の保護者の皆様は、そこら辺はわきまえてらっしゃって、式の時などに「静かにして下さい」とお願いすることも必要ないので、うちの保護者はありがたいと感じながら聞いていたのですが・・・)
 ただこの状態って結構いろんな場所で見受けられるようで、特に長い話や小難しい話、あまり自分として興味のない話の時に多く見受けられるそうです。また何かイベントの時に「こうしてからああして・・・・」と最初にルールを説明してもルール通りにしない親も結構いて、そのほとんどが「そんなことは聞いてない」と言われるそうです。
 この話を聞きながら感じたことは、親が人の話を聞けないのに、その子どもが人の話を聞ける筈がないということです。子どもは親を見て育ちます。親が言うこと・すること全てが子どもにとって正であり、それをしっかりと吸収して育っていきます。

 小・中学校で子どもが勉強できないのは先生の教え方が悪いと言われる方がいますが、そういった面もなきにしもあらずですが、でもそのほとんどは先生の話を聞いていないのです。
 そういう話を聞けない子に「日常どんな生活をしてますか?  家族でお話をすることがありますか?」と聞くと、ほとんどの子が「ない」と答えます。「親はどんなことをあなたに言いますか」と重ねて聞くと、ほとんどが指示・命令のたぐいでした。
 そうなると当然子どもは話しを聞くということではなく、指示・命令を受けて動くということにしかなりません。また子どもの側から話をしても聞いてくれないという子どもの意見も多くあります。
 もし子どもをこんな大人に・・・という期待があるならば、こんな大人を親が演じることが出来ないと無理なのです。

子どもは親の鏡です。子どもの動きは親の真似なのです。
 真似されても恥ずかしくない言動・行動が必要です。
 


 
No.41  「 あなたは話が聞けますか ? 」(園だよりから)