さて先日KRY山口放送の「はつらつ山口っ子」(山口県の主催の子育て支援番組)の製作検討会があり(私もその製作委員です)、いろんな分野の先生とKRYスタッフが顔をそろえました。この検討会で番組の内容や企画について話し合うわけですが、そこで「最近のお母さんっていろんな会に行っても私語が多いよね。それにこちらの言うことを聞いてないし・・・」という意見が出ました。それにはどの先生も思い当たる節があるのか、その話題でちょっと盛り上がりました。
それらの話の中で、山口放送が入園式や卒園式を取材で訪れたいくつかの園や小学校で、式が始まる時間となり司会が「ただいまより○○式を始めます」と宣言した後も保護者が「ザワザワと静かにならず、園関係者が「今から始めますから静かにして下さい」とお願いする場面に遭遇したという意見もありました。
またさらに「壇上で園長や校長・来賓の方々が話しているのにもかかわらず携帯でメールを打ち続ける保護者も多数見受けられる」との意見もありました。
(それを聞きながら我が園の保護者の皆様は、そこら辺はわきまえてらっしゃって、式の時などに「静かにして下さい」とお願いすることも必要ないので、うちの保護者はありがたいと感じながら聞いていたのですが・・・)
ただこの状態って結構いろんな場所で見受けられるようで、特に長い話や小難しい話、あまり自分として興味のない話の時に多く見受けられるそうです。また何かイベントの時に「こうしてからああして・・・・」と最初にルールを説明してもルール通りにしない親も結構いて、そのほとんどが「そんなことは聞いてない」と言われるそうです。
この話を聞きながら感じたことは、親が人の話を聞けないのに、その子どもが人の話を聞ける筈がないということです。子どもは親を見て育ちます。親が言うこと・すること全てが子どもにとって正であり、それをしっかりと吸収して育っていきます。
小・中学校で子どもが勉強できないのは先生の教え方が悪いと言われる方がいますが、そういった面もなきにしもあらずですが、でもそのほとんどは先生の話を聞いていないのです。
そういう話を聞けない子に「日常どんな生活をしてますか? 家族でお話をすることがありますか?」と聞くと、ほとんどの子が「ない」と答えます。「親はどんなことをあなたに言いますか」と重ねて聞くと、ほとんどが指示・命令のたぐいでした。
そうなると当然子どもは話しを聞くということではなく、指示・命令を受けて動くということにしかなりません。また子どもの側から話をしても聞いてくれないという子どもの意見も多くあります。
もし子どもをこんな大人に・・・という期待があるならば、こんな大人を親が演じることが出来ないと無理なのです。
子どもは親の鏡です。子どもの動きは親の真似なのです。
真似されても恥ずかしくない言動・行動が必要です。