戦後の復興、そして高度経済成長と右肩上りの経済によって、我々の日常生活も飛躍的によくなりました。そしてその一番の功労者が電化製品だと思います。テレビ・洗濯機・掃除機・冷蔵庫等々、それまで手仕事として行われていた家事全般が機械化されることによって、便利に、楽な生活を確保することが出来ました。
 私が今年51歳ですが、私のこれまでの人生は自分の身の回りにある生活用具の変化とともにといった感じでした。
 それは初めて現れる便利な家庭用電化製品の登場から、どんどん進化していく機器等、現代の世の中でしごく当然のように存在する電化製品ですが、人間の進化と比べれば劇的変化と思える短時間の歴史です。
 このテンポと変化にほとんどの家庭の生活様式は確実に追従してきました。今や電気器具のない生活なんて考えられない時代ですし、あって当然の機器となっています。
 しかしこういった家庭機器の進歩は我々の生活を楽に楽しくしてくれましたが、はたして全てがマルだったのでしょうか。
 当然いくつかのデメリットは発生しています。それは車社会になることでの慢性的な運動不足、さらには昔から家庭という世界で育ってきた「知恵」の喪失等いくつかあります。しかし極端な話、だからといってそういったことの発生は何らかのカバーが出来る内容と考えられます。
 ではこの変化は我々人間社会にとって限りなくベストなものなのでしょうか・・・・・・・。
 実は家庭機器の中で一つ大きな害を我々にもたらした道具がありました。
 それは「テレビ」です。
 しかしこのテレビという道具は非常に我々にとって魅力的な道具で、家にいながらにしてリアルタイムに世界中の情報を手にすることが出来ます。娯楽として考えても我々を飽きさせず長時間楽しませてくれるすぐれた機械ではありますし、こういったテレビがもたらす恩恵はすごく大きなものであり、我々の生活になくてはならない重要な道具であることは間違いありません。
 ところがこの利点を上回るほどの害があります。
 昔はテレビの害というのは、青少年にとって有害であるとか、子どもには見せたくない番組だとかという放送内容についてがほとんどでした。だから教育的番組や知的な番組に関しては全く問題なしと言われていました。
 しかし昨今(私にとってはやっと)違った害が言われだしました。それはテレビの視聴により脳への影響です。

 次回からこのテレビが与える人間への害についてお話したいと思っています。
テレビの脅威 1

No.28 (04. 2)