ところで最近の子にとてもヒスな子が増えてきています。それは我が園でも言えることなのですが・・・。ちょっとしたことでかみついたり、けんかしたり、火がついたように泣いたり等々、感情的に起伏の激しい子を多く見受けます。これらの子が大きくなると俗に云う「すぐ切れる子」という風に表現され子になってしまうことが多く、その時の彼らは感情的な起伏の激しさだけでなく、短絡的な思考や排他的思考、それに孤立感や被害感を伴なっています。

 幼児期の感情の起伏の激しい子は、年齢的にもまだ前記のような思考を伴うことはありませんが、攻撃的で孤立感を感じているところは共通です。

 なぜそういう子が増えて来ているのでしょう・・・?。

 これにはいろんな原因があります。

 それは生活環境であったり、家族関係・人間関係であったり、食べ物であったりと多岐にわたります。

 今回ここでは生活環境と親子関係についてお話しましょう。

 生活環境で一番大きな影響を与えているのがテレビです。特にテレビゲームは非常に大きな影響を与えます。その理由は、目と耳への過度なる負担と疲労です。そしてゲームでは特にドキドキしたり焦ったりと感情が身体機能にも影響を与えます。これが潜在的な脳の疲労と蓄積につながり、冷静な判断やゆっくり考える、一箇所にじっといられるという能力を欠落させ、じっとしてられない、気の変わりが早い、感情的になりやすい等の状態をつくりだすのです。

 次に親子関係ですが、親子関係において子どもにとって一番大切なのは親から見つめられている、守られているといった安心感です。そしてこの安心感を作り出す最大の方法が顔を見つめあい会話することなのです。子どもと親が顔を見合わせないということは、たとえ親子の間に会話があっても安心感にはつながらないのです。しっかり子どもの顔を見て話すことが大切です。

 それと親に対する甘え不足も大きな影響を及ぼします。

この甘えとはこどもとの会話を含めたかかわりのことで、直接的な接触を介した親子の遊びのことなのです。

「 感情の起伏の激しい子 1 
         (園だよりから) 」 


No.36 ( 06.2 )