暑くなって来ました。
こう暑くなると全国で子どもたちの海や川・池等での事故が多発してきます。今年はこういった水の事故が少ないことを祈るばかりです。
ところで最近気になることに直面することがあります。
それはショッピングストアーや公園、列車の中等で親が子どもを放し飼いにしている場面です。
それは多分親と一緒に来たのだろうと思われる幼児期の子どもが、一人でプラプラと歩いたり遊んだりしている姿です。
これは親が完全に子どもを親の視野の外においている状態です。
親としては、いつもの子どもにもよくわかっている場所だからという安心感や、きっとばかなことはしないだろうし、知らない人についていってはいけないと常々言っているからという、親のするしつけに自信(?)を持っていることがそういう一人歩きを許している原因なのかもしれません。
しかし幼児期という時期は、子どもが起こす興味で子どもの全ての行動が決まり、何らかの興味が発生すると必ず探求を始めるのが幼児期なのです。そしてそういう時は親との約束やきまり等全く頭に思い浮かびません。
何か事件や事故が起こった時に、親から「そんなことをするとは思わなかった」とか「ちゃんと言い聞かせていたのに・・・」という言葉を聞くことは多いことですが、この言葉は我々にとっては全く無意味に聞こえる言葉なのです。
1年前の長崎の事件では親子で電気屋に行って、子どもだけが親の元を離れてゲームのあるところで遊んでいたとのことでした。福山で起きた5歳児が川でおぼれた事件も親は地区の体育大会に夢中で子どもが何をしていたのか見ていませんでした。先ごろ幼児が4階から突き落とされた事件も、親はパチンコ中で子どもだけが隣のゲーム店にいました。
幼児期の子育てにおいて、「親は決して子どもから目を離してはいけない」という鉄則をご存知でしょうか?
子どもの事件や事故のほとんどが親が近くにいながら見ていない時に起こっています。
時にはほんのちょっと目を離したスキにということも多くあります。
子どもから目を離すということがどんなに危険なものかを知りましょう。
特に最近の若いお母さん方にこの傾向は強いようで、お母さんが夢中(ショッピングや知り合いとの会話等)になることで、頭から子どもの存在が消えてしまうということもあるようです。
我園のお迎え時においても、お母さんが話しに夢中で、子どもが怪我をしたり、勝手に園外に出たりということも、結構頻繁にあることなのです。
子どもを連れている時は子どもの動きに集中しなさいとまではいいませんが、必ず親の視野の中に子どもをおくことを心がけることが必要に感じます。
子どもを扱う職種の人間の忘れてはならない意識の一つに、「子どもって何をするかわからない」ということがあることを知ってください。 |