「 育つためのの土台 11 「子のしっぺ返し」 」

 

 私は講演会等々で親子のかかわりの重要性を訴える時に、「親子のかかわりを十分しないで適当や手抜きをすると後に子どもから大きなしっぺ返しがきますよ」ということについてお話をします。そういった会で講演を聞いて下さった方から、どんなしっぺ返しが来るのか教えて欲しいという質問をよく受けます。今月はこのことについてお話しましょう。

 私が言う子どもからのしっぺ返しとは、近い将来に子どもが親に対し暴力をふるったりといったことではありません。もう少し先の話で、小学校4年ころから18歳くらいの時期に何かしら親を悩ませる状態を子どもが表すようになる可能性があるということです。親を悩ませる状態とは、小学校でクラスに溶け込めない、授業に集中できない、我慢が出来ない、友達が出来ない、周りの子の遊びをじゃましたり壊したりする、周りや状況を全く考えない自分勝手な行動をする、言語発達の遅れ、知的・精神発達の遅れ、学校に行かない・行けない、学校の先生より問題児であることを指摘される等々、「どうして普通に適応できないんだろう」「どうしてこうなっちゃたんだろう」「なんだかうちの子はよその子と違う」等の、親のつぶやきが聞こえるような状況のことです。
 しかし前記の状態にすべての子がなるということではなく、そういった可能性がある子がいるということで、親子のかかわりが少なく足りなかったとしても、すべての子がこういった状況になるとは言いませんが、ある一定程度の子が前述のような状態を表してしまいます。
 こうなった場合の親は、力任せに親の権力を使って子どもを責め立てたり、全く逆にこどもの未来をあきらめたりしがちですが、この両方とも何の解決にもなりませんし、ますます子どもとの距離が開いてしまうだけです。
 ではこうなった場合に打つ手はないのかと言うとそんなことはありません。親が気づいた時から改めて親子のかかわりを一からやり直せば子どもの状態は改善していきます。ただ子どもも年齢を重ねており、過去の親子のかかわりの不足によって感じた創傷感(寂しさ、疎外感、欲求不満等)の蓄積も大きいので、いつ気づくかににもよりますが、すぐには治まらずかなりの時間を必要とします(状態によっては4・5年は覚悟です)。そしてこのようになった時に子どもの為にしっかりかかわる時間を作れるならベストですが、そうでなければ結局親の手に余る子どもとして、放置されたり見放されたりする結果が待っています。
 私が言いたいのは、子どもが親子のかかわりが欲しい時期に適切に与えて欲しいということです。それは子どもとの会話や絵本の読み聞かせ、一緒に同じ活動をするといったことです。特に小学校へ行くまでの6年間は子どもにとっては知的や情緒が育つ時期ですから、親子のかかわりは子どもの育ちの為に絶対に必要で重要なのです。今子どもとの時間をつくって、しっかりと親子関係を密にすることで、将来起こるかもしれない親の心痛の可能性を回避することが必要と考えます。
 今ならまだ間に合いますよ。親が変われば必ず子どもも変わります。

 

Contentに戻る

このコラムは、我が園の「園だより」に園長が書き続けている子育て講座の一部です。。

子育て講座