「 育つためのの土台 6 「視覚 2」 」

  

  さて先月の続きで視覚についてお話しましょう。

 人間が創り出した文明社会が人間の脳に与える刺激の量は膨大であると先月お話ししました。特に視覚に関しては膨大な情報量を脳に送り込むことで、ものすごく大きな負担を脳に与えています。そして視覚の注意点は色や光の点滅、動きの速い物への中止等が時に脳発作を引き起こすことなのです。聴覚なんかは大きな音とか耳障りの音を脳が遮断し、聞こえても意識しないですむようなメカニズムになっていますが、視覚は脳がコントロール出来ない器官なので、脳の受け止めの限界を超えることで発作が起きるようです。最近テレビに字幕で激しい光の点滅や色の変化があるのでテレビから離れて見るようにとの注意喚起が出るのはこのせいです。わかりずらいことかもしれませんが、視野の中にテレビとその周りの景色が入るようにすることが必要で、視野一杯が画面になる位置でテレビを見ることは視覚にとっては多大な疲労と大きな刺激を与えることになり、それが脳の異常反応を引き起こす恐れがあるのです。特にゲームは普通のテレビ番組以上に多彩な色を使っていますし、画面内の動きも早いので特に注意しなければなりません。そして明るさも大切な要素です。暗い部屋で明るいテレビ画面やスマホ画面を注視することは、目の視力を悪くするだけでなく、脳に与える刺激をより増大させることにもなります。考えてみてください。映画館で2時間の映画を見た時と、家の明るい部屋でテレビを2時間見た時ではどちらが疲れますか? 目の疲労は目だけでなく脳や身体疲労も引き起こしますから、目を酷使することは出来るだけ避けなくてはいけません。
 また視覚からの刺激で起こる脳の興奮状態の回復には、見てた時間の3倍かかると言われています。この興奮状態が解消できないまま視覚から脳への刺激を与え続けると、ちょっとしたことでも怒ったり、暴力を振るったり、人の話が聞けない、イライラするとかさまざまな状態を発生させ、俗にいうキレやすい人といわれる状態を創り出します。
と言うことは、視覚というものは見るという行為のみならず、脳刺激の大きさからか性格や人格的な部分にも影響を起こしてしまう器官なのです。ある脳科学学者が「最近の若者が短気で短絡的な思考をし、キレやすいのはテレビやスマホのゲームのせいではないか・・・」と心配し、さらに「人間という動物の許容を超えた視覚からの刺激量で、人間という動物の脳の働きや反応ががおかしくなっている」と危惧していました。これは目からの刺激量が脳を疲労させる一番の刺激であり、この疲労が蓄積されると情緒の安定を不安定にし、短絡的な行動や、俗に言うキレるという状態をひき起こしやすくなるということです。
 目の疲労は脳の活動をおかしくしてしまうという現実を知りましょう。

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このコラムは、我が園の「園だより」に園長が書き続けている子育て講座の一部です。。

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